目次
▪️口元を美しく見せるためのセラミック治療
セラミック治療とは、むし歯などで削った歯を陶材(セラミック)で作られた白く美しい人工物で補う審美修復治療。機能回復はもちろん、口元の見た目を自然で健康的に見せることを重視します。
最大の特徴は、天然の歯と見分けがつかないほどの透明感と色合いを再現できる優れた審美性。金属を一切使用しないため、金属アレルギーの心配がなく体に非常に優しい素材というのも長所のひとつです。
こんな方にオススメです
- 銀歯の見た目が気になっている
- 金属アレルギーが心配、または金属アレルギーがある
- 治療した歯のむし歯再発リスクを減らしたい
- 質の高い治療で長くきれいに使い続けたい
- 歯の形や歯並びをより美しく整えたい
▪️セラミック治療のメリットと注意点
メリット
圧倒的な審美性(見た目の美しさ)
セラミックの最大のメリットは、天然の歯と見分けがつかないほどの自然な美しさを再現できる点。歯が本来持つ透明感や色合いを細かく調整できるため、治療したことがほとんど分からず、自信を持って口を開けて笑ったり話したりできるようになります。
体への優しさ(生体親和性)
セラミックは金属を一切使用しないメタルフリー素材です。そのため、金属アレルギーのリスクが全くありません。また、銀歯のように金属イオンが溶け出して歯ぐきを黒ずませてしまう心配もなく、体にとって非常に安全で優しい素材です。
優れた耐久性とむし歯再発リスクの低減
表面が滑らかというのもセラミックの特徴。プラークが付着しにくいので、むし歯の再発リスクを低く抑えることができます。また、長年の使用でも変色したりすり減ったりすることがほとんどなく、その美しさが長く続きます。
注意点
保険適用外のため、費用が高額になる
セラミック治療は健康保険が適用されない自費診療です。質の高い材料と精密な作製技術が必要となるため、保険適用の治療に比べて費用は高額になります。
強い衝撃で割れる可能性がある
セラミックは非常に硬い素材ですが、瞬間的に強い力が加わると欠けたり割れたりすることも。このため、歯ぎしりや食いしばりの癖が強い方は、就寝時にマウスピースを装着してセラミックを保護する必要があります。
歯を削る量が比較的多くなることがある
セラミックの強度を確保するためには一定の厚みが必要です。症例によっては、金属の詰め物よりも歯を削る量がわずかに多くなる場合があります。
噛み合う相手の歯を傷つけることがある
ジルコニアなど非常に硬い素材を使用すると、噛み合う相手が天然の歯の場合、その歯を少しずつ摩耗させてしまうことも。そのため、噛み合わせのバランスを精密に調整することが非常に重要になります。
▪️美しさのe-max、強さのジルコニア。最適な素材はどちら?
e-max
e-maxは審美性と耐久性を非常に高いレベルで両立させた素材。天然の歯が持つ特有の透明感や光の透過性を、まるで本物の歯のように忠実に再現できるため、特に見た目が重視される前歯の治療に最適です。
また、従来のセラミックに比べて強度も大幅に向上しており、奥歯の詰め物(インレー)にも安心して使用することが可能。歯と化学的に強く接着するため、治療した部分のすき間からむし歯が再発するリスクを低く抑えることができます。
ジルコニア
ジルコニアは、「人工ダイヤモンド」とも称されるほどの圧倒的な強度と頑丈さを誇るオールセラミックの一種。強い力がかかる奥歯の被せ物(クラウン)や失った歯を補うブリッジなどにも対応できるのが大きな魅力です。
金属を一切使わないため、金属アレルギーの心配もありません。近年では審美性を大幅に向上させたタイプも登場し、美しさと強さを兼ね備えた素材として、その用途はますます広がっています。
ハイブリッドセラミック
セラミックの微細な粒子と歯科用樹脂(プラスチック)を混ぜ合わせて作られた素材で、セラミックの審美性と耐久性、樹脂の柔軟性としなやかさを併せ持つのが特徴。硬すぎないため、噛み合う相手の歯を傷つけにくいというメリットがあります。
また、ジルコニアやオールセラミックといった100%セラミックの素材に比べて費用を抑えることが可能。保険適用のCAD/CAM冠もハイブリッドセラミックの一種です。
メタルボンド
メタルボンドは、内側に金属のフレーム(土台)を作り、その外側にセラミックを焼き付けて作られた金属とセラミックの複合素材。非常に強度が高く、奥歯やブリッジなど、ほとんどの症例に対応できる信頼性の高い治療法です。
外側はセラミックなので銀歯に比べて見た目も自然。ただし、内側の金属が歯ぐきとの境目から透けて黒く見えたり、金属アレルギーを引き起こしたりするリスクがあります。
▪️セラミックが可能に
する多彩な治療法
インレー(詰め物)
インレーは、奥歯の噛む面などにできたむし歯など、比較的小さなむし歯を削った後の穴を埋めるための部分的な詰め物。精密に作られるため歯との間にすき間ができにくいのはもちろん、セラミックならではの自然な白さで、見た目を美しく仕上げることができます。
クラウン(被せ物)
クラウンは、歯に王冠を被せるように歯全体をすっぽりと覆って、その歯の強度と審美性を回復させる治療法。大きなむし歯や神経の治療を行って歯がもろくなってしまった場合に選択されます。セラミックで作製することで、周囲の歯と見分けがつかないほど自然な色と形を再現できるほか、噛む機能も取り戻せます。
ラミネートベニア
ラミネートベニアは、主に前歯の見た目を改善するために行われる審美治療。歯の表面をごくわずかだけ削り、そこにセラミックで作られたネイルチップのような薄いシェルを貼り付けます。ホワイトニングでは白くならない歯の色を改善したり、歯と歯の間のわずかなすき間を閉じたり、歯の形を整えたりする目的で選ばれるラミネートベニア。歯を削る量が最小限で済み、短期間で前歯の印象を劇的に変えることができるのが大きな特徴です。
▪️セラミックを長持ちさせるために
セラミック自体はむし歯になりませんが、セラミックと歯の境目は汚れが溜まりやすく、そこから新たなむし歯(二次カリエス)が発生するリスクがあります。
毎日の歯磨きでは、この境目を意識し、デンタルフロスや歯間ブラシも必ず併用して、汚れを徹底的に除去しましょう。また、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、セラミックを守るためのマウスピース(ナイトガード)の使用が効果的です。
これらに加え、定期的に歯科医院で噛み合わせのチェックや専門的なクリーニングを受けることも重要。問題の兆候を早期に発見・対処することで美しいセラミックを生涯にわたって維持することができるのです。